2012.5.17
裁決の情報公開請求に当たり、不開示部分の一部を開示すべき!
(平24-05-07 裁決 原処分変更、一部開示 F0-9-001)
TAINSの大きな特長の一つとして、行政機関の保有する情報の公開に関す
る法律(情報公開法)に基づく開示請求によって得た裁決や判決を登録している
ことが挙げられますが、その裁決や判決の文中に■が並んでいて、とても読み難
いと思われる方が多いと思います。今回はその不開示部分が情報公開法に則って
いないから開示すべきであるとして審査請求をした事例を紹介します。
諮問庁(国税庁長官)は、本件対象文書は、東京国税局による更正処分に対す
る審査請求について、東京国税不服審判所長(処分庁)が発出した裁決書であっ
て、裁決書の名宛人の名称、国外関連取引の内容、金額、独立企業間価格の算定
方法、名宛人の財務状況等が詳細かつ個別具体的に記載されているものと認めら
れるとして、不開示部分が、法に定める不開示情報に該当するか否かを検討しま
した。
その結果、参加人(国税の更正処分取消しを請求した審査請求人)が審判所か
ら移転価格税制に関する裁決書を受領した事実をプレスリリース等において公表
していることなどから、参加人の名称(名宛人情報)を開示すべきとし、本文中
の不開示部分のうち約7400文字と表中の記載などを開示すべきと判断しました。
≪検索方法≫【税区分】 その他 【検索範囲】 裁決
【キーワード】 F0-9-001 (完全一致)(法令コード)
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2012.5.10
株主会員制ゴルフ会員権/会社更生法適用後の譲渡
(平23-12-13 東京地裁 一部取消し 双方控訴 Z888-1645)
原告は、預託金の一部の返済を受け、残り600万円を無額面株式1株と相殺
することで、預託金会員から株主会員になりました。その後、ゴルフ経営会社は、
株式全部の無償消却、プレー権の存続、新株発行等の更生計画の認可決定を受け、
原告は、新株引受権を行使して新株式1株を取得しました。
本件は、原告が、更生手続後におけるゴルフ会員権を125万円で譲渡し、総
合課税の長期譲渡所得として、取得費を980万円(入会金380万円と更生前
の株式600万円)とする申告をしたところ、更正処分を受けた事案です。
裁判所は、ゴルフ会員権のうち、株主権に関する部分は、更生手続前後におけ
る同一性は認められないが、プレー権については、基本的な部分に変更がない以
上、従来の法律関係が維持されているとしてその同一性を認めました。
本件譲渡に係るゴルフ会員権のうち、新株式は、分離課税の対象となり、その
取得費は28万円(新株引受権の行使価格)とし、プレー権は、総合課税の長期
譲渡所得に該当し、その取得費は380万円とするのが相当である。
≪検索方法≫【税区分】 所得税 【検索範囲】 判決
【キーワード】 Z888-1645 (完全一致)(法令コード)
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2012.5.2
祝い金と返礼品代金との差額は、住職に対する臨時的給与に該当せず!
(平23-06-23 非公開裁決 全部取消し F0-2-455)
本件は、寺院である請求人の住職が就任の際に僧侶等から受けた祝い金は、請
求人に帰属し、祝い金から返礼品代金を控除した金員は、住職に対する臨時的給
与に当たるとする原処分庁の納税告知処分等に対し、請求人が、祝い金は住職個
人に帰属するとして、納税告知処分の全部の取消しを求めた事案です。
原処分庁は、祝い金は請求人の宗教活動に伴ってあるいは関連して得た収入と
して、請求人に帰属すると主張しましたが、不服審判所は、次のとおり判断し、
納税告知処分等の全部を取り消しました。
祝い金を支出した者は、同じ宗派内の知人と認められ、住職が請求人の副住職
から住職に就任したことを契機として、住職が、知人である僧侶及びその配偶者
から祝い金を直接受領し、返礼品代金を負担していた。
請求人は、祝い金及び返礼品代金を、法人の収入及び費用として、いずれも計
上しておらず、祝い金を支出した者のうち、儀式に出席した僧侶はおおよそ半数
であることからも、祝い金が請求人の宗教行事である儀式に関連して請求人に帰
属する収入であるとみるべき理由はなく、返礼品代金を控除した金員が住職に対
する給与等とされることもない。
≪検索方法≫【税区分】 法人税 【検索範囲】 裁決
【キーワード】 F0-2-455 (完全一致)(法令コード)
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